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black~の方のうpじゃなくてごめんなさい
短編が浮かんできてしまったので…

ぼったんが大変なM寄り
私のスパ小説には珍しく鞭使用
強調はしてませんが、少しばかり卑猥な表現もあるかと


以上の事がOKな方のみ続きをどうぞー



※※※


「―――セバスチャン。
僕に…罰を、与えろ。」

 

いつも通りの横柄にして尊大な命令
しかし何かが違っていた

 

「罰を、ですか?。」

 

シエルが常日頃忙殺される執務室
就寝前の一仕事も終え、至って平穏無事過ぎた一日の終わり
執事の背後で不穏な気配がし、訝しげに思い振り返ると
この場におよそ似つかわしいとは言えない物騒なものを手にし
深海よりも暗く深い瞳を宿した主が其処に在った

 

「……其れの痛みは、御存知で?。」
「………知る訳、ないだろう…ッ。」

 

小さな手に余りある程の、乗馬鞭
本革製で狩猟を好むシエル専用にと作らせた特注品だった

セバスチャンは黙ってその乗馬鞭を受け取る
細く撓る線がヒュンと空を切った

何故主は罰を、と?
疑問には思ったがその先は―――許されていない
主の深層にまで踏み込む事を
唯命令に忠実であれ、執事とはそういうものだと

 

「………御意、ご主人様。」

 

クリスマスシーズン用にと玩具部門が試作を繰り返し
社長の裁可を仰ぐ為に宅配されたシエルの背丈程ある大きな熊のぬいぐるみ
首に紅いリボンを巻き、愛くるしい円ら且つ無機質な瞳
セバスチャンは胸に手を当て美しい仕草で一礼すると
シエルに下半身の衣服を取り去り、それに跨るようにうつ伏せになる様
何の遠慮も戸惑いも無く促した

 

「…ッな、何で…ッ!。」
「坊ちゃんは私に『罰を』と仰いました。
生半可な罰をご所望では、ないのでしょう?。」

 

何かにしがみ付いていないと、余計に辛いだろう
執事なりに気を回したつもりではいたが、シエルは羞恥しか浮かばなかった
ぬいぐるみに跨って腹這いになる―――そんな姿を想像し、頬が蒸気する
衣服を纏わない臀部を晒す、それだけでも充分に羞恥心を煽られるのに
秘めやかな箇所まで―――…

 


子供用と言えども、よく撓る鞭
その時、セバスチャンは其れを優雅な動作でこれ見よがしに振るい鳴らした
耳で、目で、鞭の鋭さを教え込むように

ヒュン

シエルの表情が強張り、肩から全身に向けて一気に凍り出す
これが恐怖を感じた人間というものか

 

「坊ちゃん。」

 

ふ、と愉悦を含んだ笑みを込めて、優しげに紡がれる声
主の距離まで半歩、それをあっさり詰めると緊張を解きほぐすかのように
肩から首筋、蒼白い頬を白い手袋が撫で付ける

耳元に口付ける如く、もう一度主の名を呼んだ
だが決して「大丈夫です、怖くはありませんよ」とは囁かない
それ自体、主は望んではいないだろうし
悪魔は、嘘は吐かないものだから

シエルの身体を覆うような黒い異質な存在
空いた手は細い腰に引っ掛かっているベルトを器用に外して解放し
下半身を剥き出しの状態へと滞り無く

 

シエルの重みで僅かに圧縮されたぬいぐるみ
綿の入りは充分なようだ

 

「―――では、いきますよ。」

 

的を心得るかのように鞭の先でシエルの尻を撫でる
その白く柔らかな部位が小さく震えても、悪魔の瞳は細められるだけで揺らぐ事は無い

 

ビシッ

 

「ぅぐ。」とシエルは小さく呻きを漏らす
一度目の鞭、その傷はしっかりと小さな尻に刻まれる
数秒後には紅く線のように腫れ、痛々しく映り

 

ビシッ

二打

ビシッ

三打

 

悪い悪戯をした訳でも無いのに、手酷く鞭打たれる子供
必死にぬいぐるみにしがみ付いては、顔を押し付け醜い声が漏れないように

色めきも感じない、感情の篭らない悪魔の冷えた瞳が子供の尻を打ち据えていく
何度も、何度も
手加減しているとは言え、主の肌を刻んでいく事には変わりない

 


七打目が終わった頃も、変わらずシエルからの反抗や停止の意志は見られなかった
ただじっと、その痛みに耐えるように―――味わうように

 

死ぬ程の羞恥や痛みの苦渋など、主は過去に嫌という程舐めただろう
だが―――そう思うには早計で過信だったのかもしれない

 

続けての八打目
その鞭の先が天を向いた下で、腫れ上がった子供の軟い肌
紅い線の腫れは鞭を振り落とした数だけ律儀に残り
その後も主を痛みで苛んでいる事だろう

呻き声も上げない
抗い切れない小さな手を盾に、抵抗しようとも

 

「…坊ちゃん。」

 

そう、だからこれは過信と呼べるべきものだった

 

「坊ちゃん。」

 

主は、痛みなどには決して

 

「坊ちゃん…此方を、向いて下さい。」

 

涙など流さない、という事を―――

 

 


シエルが洩らした醜い声も、弱々しい涙も
全てぬいぐるみが吸収して、掻き消して

 

鞭をゆっくりと降ろし、セバスチャンはシエルへと寄る
それでも顔を上げない頑固な主に向かいセバスチャンは溜息を漏らした

 

「…坊ちゃん、お泣きになられるなら
どうしてこのような命令をされたのです?。」
「……ッぅ、るさ…ッ!。」
「さあ、立って下さい。
お仕置きは、終わりです。」
「………かってな…ッことを……ッ言うな……ッ!。
誰が……終わり…ッなんて…ッ!。」
「私が決めました。いけませんか?。」

 

あと一打でも主に刻めば
その肌は千切れ、紅い鮮血を散らしかねない
それは「痛い」ものだろう
主にとっても―――自分にとっても


強情な主をぬいぐるみから引き剥がし、衣服を着せ付けようとするも
腫れ上がった部位に触れれば相当痛いらしく、主らしからぬ悲鳴を上げ

セバスチャンは再び溜息を吐くと、仕方なくそのまま丁寧にシエルを抱き上げる
自然と首に絡められた細い両腕
その仕草にセバスチャンは何故か安堵を覚えた

 

何の感情も示さない、七罪を持たない悪魔
疲労など感じず、睡眠すらも必要無く

だが主を鞭打つその手
辛い罰に耐える小さな身体
それらを通じて感じるのは―――これが「痛い」というものなのかもしれない

 

 

何故主は罰を、と

 

「坊ちゃん。」

 

主は………唯、泣きたかったのか

瞼も腫れ涙が伝う頬に、セバスチャンは唇を寄せた
それはとても愛おしげに

 


……嗚呼、これだから人間は理解しかねるのだ―――…


※※※

黙って鞭打ちを受けるぼったん、セバスは気になって仕方ありません。
感情のないセバスが「痛い」と感じた僥倖。


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