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続きです。


※※※

―――満月の月夜
逆光に彩られた執事の笑みは息を飲む程恐ろしく
それでいて綺麗なものだった
何を考えているのか判らない、妖しい仮面
一度猫にも劣らぬ弾力を持つ指先を擦られれば
乾いたインクの状態「今インクを零した」という事が偽証である事を知らしめる

「ま、ぁ…別にお前を呼ぶまでもなかったか。
悪かったな、仕事に戻っていいぞ。」
「…お怪我が無くて、よう御座いました。
では、私は仕事に戻らせて頂きます。」

手袋越しに触れた指先は柔らかく
シエルが立ち上がればセバスチャンは解かれた手に惜し気な眼差しを投げた
苦し紛れに珍しく詫びの言葉すら口にする主、それが可笑しかったが
そのまま主の言葉をなぞり、立ち上がる。

その途端にシエルの小さな身体がぐらついた
立ち上がった途端に洋酒の強いアルコールが回ったのだろう
懸命の努力で支えられてはいるものの、微かにふらつくのをセバスチャンが見逃す筈も無い

「…坊ちゃん。」

囁くような声を落とし、熱を持った頬に触れる
そう、仕事に戻れと言うのならば―――
主の世話を焼くのが、自分の一番の仕事だろう

「―――ッ。」

火照った頬に触れられると、シエルは繕われた自分が崩れていきそうな錯覚に陥る
息を飲んで、執事の作り物のような綺麗な瞳を魅入る

シエルの頬に触れたセバスチャンの手、その指先に感じた吐息は酷く熱い
誇り高い一方で、何処かあどけない「少年」と
感情的で何処か脆い「少女」と
どちらが真実の姿なのだろう
無論、性別の上では少女であるという事実からは逃れようも無いが
これまでの日々、主は完全にそれを封じて来た

「さ、さっさと仕事に戻れと言っているだろう…っ。」

狼狽した主の姿を見てクスリ、とセバスチャンの口から微かに笑う声が響く
それと同時にシエルの掬い上げた指輪の無い手をその眼前に差し出して

「―――坊ちゃん、指輪はどちらへ?。」
「……。」
「坊ちゃん。」
「……知らない。」
「……。」

未だ雪に埋もれたままの、ファントムハイヴに代々伝わる呪いの指輪
その指輪の存在を改めて指摘されると、ぐっと息を詰まらせて黙った

甲斐甲斐しく世話を焼く、いつも通りの執事の姿
窓を開けた途端指輪を雪の中へ落としてしまった
さっさとそう白状してしまえば良いのかもしれない
しかしそれを打ち明けてしまえば、何故窓を開けるに至ったのか
何故洋酒など口にしなければいけないかったのか
何故、執事を呼ばなかったのか、呼べなかったのか―――…
矜持が傷付くのもさることながら、それらを追求されてしまえば激しく具合が悪い

自分の、触れたく無い感情にまで土足で踏み込まれる―――そんな危機感


「…良いでしょう、坊ちゃん。」


見え透いた嘘を吐くシエルを冷たく一瞥し
セバスチャンはまるで作ったような溜息を吐くと、にこりと微笑んだ
その笑みは普段と同じものでありながら、何処か深みが混ぜ込まれている


「執務中に何がおありだったか、聞かせて頂きましょうか。」

※※※
じわりじわりと追い込まれ

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