続きです。
※※※ 執務室を出て廊下を歩きながらセバスチャンは小さく息を吐きながら呟く 主の傍を離れたとは言え、屋敷の一切を取り仕切る執事たる者 「…。」 時計の針は着実に進むが、主が鳴らすベルの音は聞こえて来ない 手に取った一通の手紙 「―――!?。」 そそっかしい家女中がまた何やらひっくり返したのだろうか 「…全く…。」 呆れに似た声が自然と漏れる
「…嗚呼、いけない。もうこんな時間ですね。」 芝居の台詞のように、ひとつ呟く 再び、執事の部屋よりやや離れた場所で相変わらずの家女中の騒ぎが聞こえてくると 「今度は何事です?。」 苛立ちと呆れを綯い交ぜにした声色を模倣して、廊下へと出る ※※※ PR
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