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文章書く愉しさを思い出し始めた今日この頃。

続きです。



※※※
一瞬の事で何が起こったのか理解するのは難しい
硬い大理石の床に打ち付けられると思い、ぎゅっと目を瞑ったのだが
覚悟していた痛みは感じなかった
剣が転がる音がフロアに木霊する

「…ぅ、…、痛…。」
「…坊ちゃん、…お怪我は?。」

ゆっくりと瞳を開けると、そこには心配げに自分を見詰める執事の姿があった
セバスチャンは怪我の有無を確かめようと跪いた身を更に屈める
間近に覗き込んだ瞳は何処かぼんやりとして見え
状況が把握出来ていないのか
それとも衝撃のせいか

シエルは数回瞬きすると、ようやく降りかかる通った声に反応を示した

…そうか、剣の重さは予定外だった…。

後悔しつつ何とか上体を起こす
が。

「…大丈夫だ。ちょっと躓いただけ……―――ッ!!。」

ひっと声が上がりそうになるのを必死に飲み込む
体裁を繕う為に上体を起こした後、早々に立ち上がったのだが
その瞬間に右足に激痛が走る
捻った…?
自然に左足に体重をかけ、かなりバランスの悪い格好で小さな身体を保たせた

「……………さ、つ、続きをするぞ。
まだ勝負はついていない。」
「…。」

ここで止めるなんて冗談じゃない。
自分は剣を2つも使っておきながら、その上に卑怯な手段を選んだというのに
このままでは矜持が許さない

セバスチャンは明らかに負傷している様子の主に軽く肩を竦めた
例え喉を震わせて声を飲み込む有様でも、誇り高い―――意地っ張りと言えなくもない主の事
正面から問い掛けても怪我をしたなどと白状はしないだろう

「…お怪我が無くて、ようございました。
…おや?。ブーツに傷が…。そのままでは履き心地が悪いでしょう。
取替られますか?。」
「―――ッ?。いい!。自分で替える!お前は触るな!。」

いつもなら横柄に足を投げ出す所だが
今この執事に右足を触られるのは非常にマズイ
慌ててしゃがみ込み慣れない手付きで自らブーツの紐を解く
…が焦りと痛みと持ち前の不器用さでブーツの紐は見事に絡まっていった

痛みを訴えまいとするその努力は涙ぐましいが
如何にも焦った風の上擦った声がそれを裏切っている
ブーツの紐に苦戦する主を見下ろし、はぁ…と溜息を吐く

「…坊ちゃん、高貴な身分の方がそのような事をご自分でなさってはいけません。
ブーツを替えない、というのも駄目ですよ。負けた時の言い訳にされては困りますから。
さ、お手を除けて下さい。ダンスのレッスンに間に合わなくなります。」

―――この足でダンス!?冗談じゃない!
と心の中で冷や汗をかき…いや、実際にも右足の痛みで背中には冷たい汗が流れていた
しかしこれ以上の抵抗を見せては、それこそ不自然というもの
ごくり、と生唾を飲み込みつつそぅっと右足を差し出す

「いい子ですね。では失礼致します。嗚呼、こんなに紐を絡ませてしまって。」

『ダンス』という言葉に更に主の表情が強張った気はしたが
足を素直に差し出されればセバスチャンはにっこりと微笑んだ
皮肉を呟きながらも器用にその紐を解いていく
腰革を開き踵に手を添えて抜き取る瞬間
足首に軽く負荷がかかるのは避けようがない
紅い瞳が注意深く注がれる中、小さな主はその痛みをどう切り抜けるのだろう
底意地の悪い興味に唇の端が上がり、笑みを深めた


※※※
ここからセバスのぼったんいじめが始まる予感(笑

 

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